2017年12月8日午前9時より、ついに「グランドツアー シーズン2」の配信がスタート。
新番組でも相変わらずなジェレミーの偏りながらも率直な意見を車選びの参考にしたいという方は多いと思うので、今回彼のレビューの中から高く評価されている車を厳選して紹介します。このレビューでは、本人は気に入っていないが車の出来自体は褒めている、というものも含んでいます。
日本車
Toyota 86/SUBARU BRZ

photo by Toyota Motor Europe
86はコスパの良い後輪駆動のクーペであり、誰でも簡単にテールを滑らすことができる車として絶賛されています。うるさい上に荷物も積めないが、運転の楽しさがそれらに勝るといいます。
見た目も良くないとしながらも、改善のために違うタイヤを履かせるのは料理にゲロをトッピングするようなものだとし、ノーマルの絶妙な味付けのセッティングが肝だと評価しています。
兄弟車であるBRZと86ではセッティングが微妙に異なると言われていますが、その違いはジェレミーだけでなくスティグにも分からなかったと述べており、得意げに2台の違いを語る他の自動車評論家を皮肉ったコメントもあります。
参考:Toyota GT86: Ooh, it feels good to wear my superhero outfit again – The Sunday Times
Lexus LFA

photo by Paul Williams
数々のスーパーカーを試乗してきたジェレミーが、自分が今まで乗ってきた中で最高の車と公言しているのがレクサスのLFA。日常使いはできない車としつつも、エンジンや内装の素晴らしさに惚れ込んでおり、神様が一台好きな車をくれるなら青いLFAが欲しいといった言葉も残しています。
Top Gearのレビュー回で実際にLFAに試乗したのはリチャードハモンド(この回は予算を使い切るという名目で無駄なCGなどがふんだんに盛り込まれている)であり、車の性能自体は賞賛されたものの、フェラーリ、ランボルギーニ、アストンが買える値段で「レクサスのスポーツカー」を買う奴がいるか?、という評価でした。
その後の企画でジェレミーは何度かLFAに乗ることになり、完全にそれまでの評価を逆転させ今に至ります。右ハンドルで青いLFAとなると相当台数がしぼられると思いますが、果たしてジェレミーがLFAを所有する日は来るのでしょうか?
参考:Lexus LFA: Wuthering werewolves, a beast made for the moors – The Sunday Times
Lexus GS F

photo by ilikewaffles11
兄弟車であるレクサス RC-FについてはTop Gearのレビューで酷評されていましたが、こちらのGS Fは好意的なレビューを残しています。良い点として、やはりライバルのドイツ車と差別化した5リッターNAエンジン、NAエンジンならではの加速感、ブレンボブレーキの制動力、街乗りの快適性、見た目より小さく感じられる車両感覚、が挙げられています。
インパネの操作感や低速時のステアリングがマイナスポイントですが、BMWのM3やM5よりも魅力的な車とも表現されています。
グランドツアーのシーズン1「エピソード12」では試乗レビューにも登場。
参考:THE CLARKSON REVIEW: 2016 LEXUS GS F
意外にも(?)、ジェレミーのレビューを遡っていくとレクサスの車そのものについては出来が良いと書かれたものが多く、IS、GS、NXなども悪い車ではないと評価されています。
SUZUKI SWIFT

photo by DaraKero_F
以前からずっとジェレミーが高評価しているのがスズキのスイフト。ノーマルモデル、スイフトスポーツともに絶賛されています。Top GearのMC3人が良い車として認める数少ない車の一つ。最新のレビューでも欠点として挙げられているのが、
- 自動駐車機能がない
- WIFIがない
- 70マイル(約110km)で横からぶつけられるとウォッシャータンクが潰れる
といったギャグのようなものであり、後部座席についても、そこを期待して買う車ではないので問題ないとしています。(ちなみに3つ目の欠点は、車サッカー企画でスイフトを使っていることを念頭においたもの)
燃費、加速、ハンドリング全てが良い、安さと楽しさの融合、道具として完璧、ゴルフGTI(現在の愛車)より良いかもしれない、などレビューを書くたびに最大級の賛辞を送られており、珍しくマイナスポイントが全く書かれていない車です。
- 参考
- THE CLARKSON REVIEW: SUZUKI SWIFT 1.2 SZ2
- THE CLARKSON REVIEW: SUZUKI SWIFT SPORT (2014)
- Suzuki Swift Sport: Good doggy — let’s give the bark plugs a workout
- Suzuki Swift: Let the puppy off its leash, Mr Mainwaring
三菱に続いてスズキも燃費の計測について不正があったとされていますが、ユーザーからはむしろカタログより実燃費の方が良いとして逆に評価が上がっています。
SUZUKI ジムニー(SJ型)

photo by Andrew Bone
熱烈な愛好家の多いジムニーですが、ジェレミーはオープン仕様である昔のものがお気に入りで今でもたまに借りて乗っているとか。街中の走りはめちゃくちゃだが、オシャレで真面目な車という評価がなされています。
Top GearのヒマラヤSPでも撮影スタッフの車として写り込んでいるシーンがあり、過酷な環境において信頼できる車という評価は世界で揺るぎないものとなっています。
参考:THE CLARKSON REVIEW: 2016 SUZUKI VITARA S
SUBARU レガシイ・アウトバック(3代目BP)

photo by docmonstereyes
スイフト同様、Top GearのMC3人が良い車だと認めるのがレガシイ・アウトバック。2003年〜2009年に製造された3代目モデルに関しては、2007年のTop Gear Car of the Yearも受賞しています。ジェレミーはガソリンのボクサーエンジンを気に入っており、このアウトバックはどこでも走れる完璧なオールラウンダーだと評しています。
一方4代目については出来は良いものの家電的でつまらなくなったとし、北米でバカ売れしている巨大化した最新モデルについてはお気に召さない様子。
参考:THE CLARKSON REVIEW: SUBARU OUTBACK (2013)
SUBARU フォレスター(2代目SG)

photo by Skyhigh Photo
2代目フォレスターは愛車であるゴルフ GTI以上に完璧な車だと評されています。信頼性に加え、都会でも田舎でも使える高い実用性を備えているというのがその理由。一方で3代目については、実用性以外にも目を向けた結果できた失敗作だと述べています。
参考:Subaru Forester – The Sunday Times
日産 GT-R

photo by Martin Pettitt
赤いGT-Rで新幹線と競争するTop Gear Japanスペシャルの動画を見てTop Gearファンになった人は多いでしょう。ジェレミーは当初からGT-Rを高く評価しており、発売から何年も経った現在でも速すぎるロードカーとして君臨するこの車を賞賛しています。
圧倒的な速さに加え、他のスーパーカーと違いドライバーに恐怖感を感じさせない全く新しい車と評されています。またGT-Rのレビューでは、タイヤに窒素を入れている話やエンジンをわざと傾けて置いているエピソードが必ず挿入されており、そのクラフトマンシップにも感銘を受けているようです。
見た目やインテリアについては否定的ですが、それが速さを追求した科学の結果ならば仕方がない、とも表現しています。
1億円を超えるようなハイパーカーのレビューでも度々比較対象として名前を挙げられ、速い車が欲しいならGT-Rを買えば良い、と最大級の賛辞を送られています。
一方でトラックエディションというスパルタンなモデルについては、ジェレミーが選ぶ2015-2016のワーストカーTOP10に選ばれています。ジェレミーはサーキットのタイムを追い求めた結果ロードカーとしての性能が損なわれている車を嫌っており、このトラックエディションは公道では使い物にならないとして酷評しています。
- 参考
- THE CLARKSON REVIEW: NISSAN GT-R (2014)
- THE CLARKSON REVIEW: NISSAN GT-R (2011)
- Nissan GT-R – The Sunday Times
- JEREMY CLARKSON’S STINKERS – The Sunday Times
日産 デュアリス

photo by Kārlis Dambrāns
デュアリスは元々イギリスで生産が始まったモデルで、海外ではQASHQAI(キャシュカイ)という名前で売られています。響きが似ていることからか、日産Kumquat(金柑)という呼び名で度々レビューに登場する車です。
わざわざ正式名ではなくKumquat(金柑)という呼び方をしていることからも分かる通りあまり良い印象は持っていないようですが、一方で車そのものの出来は非常に良いと評されており、暖かい家庭が想像される、というジェレミーらしかぬ表現も綴られています。
参考:20 YEARS OF CLARKSON: NISSAN QASHQAI 2.0 TEKNA 4X4 REVIEW (2007)
日産 スカイラインGT-R

photo by Jean-Jacques MARCHAND
ジェレミーは過去のスカイラインGT-Rも気に入っており、実用性やその性能を隠すような落ち着いた外観を高く評価しています。中でも4代目BCNR33型に関しては、ブランドやエクステリアにこだわらないならフェラーリもロータスもいらない、という賛辞を送られています。
参考:Clarkson on: the Nissan Skyline GT-R – Top Gear
MAZDA MX-5(ロードスター)

photo by Günter Hentschel
マツダ ロードスターよりコスパの良い車は存在しない、というのはジェレミーの弁。余計な電子制御の介入しないアナログな操作感がお気に入りで、スピードを出すより50kmで走った方が楽しい、といったコメントもあります。

photo by Chad Horwedel
モデルチェンジされるたびに無駄な改良が加えられないかと心配しているそうですが、最新型についても見た目以外何も変わっておらず安心した、とのこと。ナビの評判が悪いのは海外でも同じのようですが、「ナビがクソなおかげで目的地に着くことができない。それは永遠にこの素晴らしい車を運転できるということなので最高じゃないか」といった表現もされています。
またジェレミーが選ぶ2015~2016 ベストバイの車トップ10にも日本車として唯一名を連ねています。このレビューでは2.0Lエンジンのものをリストアップしていますが、別のレビューでは1.5Lの方がいいと思う、とも書いています。
見た目に関してのみ、男らしい男が乗るのには似つかわしくないとして少々不満があるようでFiatの兄弟車に大きな期待を寄せていましたが、124スパイダーは完全な期待はずれでロードスターの方が優れているという結論に達したようです。
グランドツアーでもシーズン1「エピソード5」、「エピソード11」で登場しています。
- 参考
- THE CLARKSON REVIEW: 2016 MAZDA MX-5 – The Sunday Times
- Cheer yourself up in a Mazda MX5- The Sunday Times
- Mazda MX-5 – The Sunday Times
- JEREMY CLARKSON’S STAR CARS
- THE CLARKSON REVIEW: 2016 FIAT 124 SPIDER – The Sunday Times
ちなみにジェレミーがおすすめしているロードスター、スイフトなどは東京を中心に展開するカーシェアリングサービス「カレコ カーシェアリングクラブ
関連:【カーシェアリング】タイムズ カー プラスとカレコの2強を比較
MAZDA CX-5

photo by taymtaym
ジェレミーはオフロード性能のない所謂クロスオーバーSUVを嫌っており、上で紹介したデュアリスの出来を褒めつつも好意的ではない理由の一つがそれです。マツダ CX-5についても、恐ろしく退屈な車としながらも価格や性能については文句がなく、デュアリス以上にこのクラスで最高の車であると結論付けています。
参考:THE CLARKSON REVIEW: MAZDA CX-5 2WD SE-L (2013)
MAZDA RX-8

photo by rubixcom
ジェレミーやリチャードハモンドは、ニッチなロータリーエンジンの開発を継続していることやダウンサイジングターボにこだわっていないマツダに好意的なレビューが多く、ハモンドは現行デミオやアテンザを高く評価するレビューも書いています。
Top Gearでもレビューされましたが、ロータリーエンジン搭載のRX-8もジェレミーのお気に入りとなっています。見た目は複雑だが内装もよく、唯一無二のエンジンを考慮すればコスパの良い車であると述べています。
参考:Mazda RX-8 – The Sunday Times
ちなみに車オタク御用達のスポーツカーRX-7についても、日本車史上最高のデザインと賞賛しています。

photo by j.khounthavong
MAZDA スピードアテンザ

photo by Jeremy
質素な見た目からは想像がつかないその走りが評価ポイント。グリルのデザイン以外は非の打ち所がないそうです。
参考:Mazda 6 MPS – The Sunday Times
HONDA CR-Z

photo by Curtis Palmer
ジェレミーは近年のホンダ車について、「お迎えが近い人たち(老人)のための車」(ジェレミーの母親も乗っているフィットを念頭においた発言)だとして落胆していますが、現行車では唯一好意的に書かれているのがCR-Z。他のエコカーと違い環境性能を外にアピールしないエクステリアが好みとのこと。
参考:THE CLARKSON REVIEW: HONDA CR-Z (2010)
HONDA CR-X(愛車)
「車の機能を持たない異様な車」でありながら、新車発表会で見た瞬間に購入を決めてしまったというほどジェレミーが惚れ込んだ車。
参考:THE CLARKSON REVIEW: HONDA CR-V 2.2 DIESEL
HONDA NSX

photo by CarSpotter
現在も高騰を続けるハイパーカー「マクラーレン F1」にも影響を与えたというホンダの傑作スポーツカー。車好きで知られるMr.ビーンことローワンアトキンソンがTop Gearのゲストで来た際にも、開口一番の話題はNSXについてでした。
生産終了が発表された際には、Top GearのニュースコーナーでもBad Newsとして取り上げられ、ジェレミー自らがアメリカの難サーキット「ラグナ・セカ」をNSXで限界まで攻める、という企画も行われました。現在のホンダの惨状を表す際に、過去にはNSXのような車も作っていたのに…、といった形でよく言及されています。
新型NSXはグランドツアーのシーズン1「エピソード9」に登場しジェームズが試乗。ジェームズは最新のハイテクハイブリッド機構が気に入った様子でしたが、ジェレミーの琴線には響かなかったようです。
HONDA S2000

photo by Sdu7cb
「凶暴なマツダ ロードスター」としてジェレミーがお気に入りだった車。生産終了が発表された際にはわざわざレンタルで借りてドライブへ行き哀愁に浸ったそうです。
MITSUBISHI ランサーエボリューション

photo by mangopulp2008
スバル インプレッサと競い合って向上し続けてきた三菱を代表する車。近年、惜しまれつつ生産を終了しました。一時期迷走していたインプレッサとは違い、ジェレミーはランエボについては最後まで好意的でした。
ランエボであれば、運転者がよほどの下手くそでもない限りフェラーリF430さえ追いかけることができる、などその走りには最大限の賞賛が送られています。基本的にどの世代も素晴らしく、速い、よく曲がる、4WDなので多少路面が悪くてもOK、5人乗れるし荷物も詰める、といった点から車のあるべき姿とも表現されています。
ダイハツ シャレード

photo by Sean Harman
1Lエンジンで初めて100馬力を突破したというエポックメイキング的な車で、試乗車があまりに楽しすぎて壊してしまい逃げ帰ってきた(真偽は不明)、というほどジェレミーを興奮させた車。
輸入車
VW ゴルフ(愛車)

photo by Manoj Prasad
ジェレミーは、車が欲しければゴルフを買えば良い、車の定義=VWのゴルフ、という表現をよく使っており、実際に長年自身の足車としてゴルフGTIに乗っています。スタンダードな性能の良さに加え、仰々しくないので悪目立ちせず、イギリスの狭い道路事情にも適する、というのがその理由です。
2015年のビッグニュースとなったVWのディーゼル不正疑惑についても、ジェレミーは割と楽観的で擁護より(逆張りの炎上狙い感もありますが)です。
参考:THE CLARKSON REVIEW: VOLKSWAGEN GOLF MK7 (2013)
グランドツアーでもシーズン1の最終回で登場しています。
BMW

photo by nakhon100
ジェレミーはBMWが最高のドライバーズカーだと言って憚りません。Top GearでもM3がしょっちゅう引き合いに出されていたのを覚えている人も多いとおもいます。紙面のレビューは一般向けも念頭に置いていることもあってか、高価なMモデルではなく普通の3シリーズ、5シリーズがよく言及されています。
なかでもディーゼルエンジンの5シリーズ ツーリングが最高の車という表現が近年は頻繁に登場しています。このディーゼルは日本には入ってきていない6気筒モデルですが、4気筒ディーゼルについても高評価しているレビューがあります。
クーペやセダン、1シリーズについては全般的に高評価しており、特にM2とM6 グランクーペは現行車の中でも至高の一台だと表現しています。
M2はグランドツアー シーズン1の記念すべき1回目の試乗車としても登場。

photo by Automotive Rhythms
一方でX5などのSAVモデルについては酷評しており、ハンドリングマシンが欲しいならSUVを買うべきではないと一蹴しています。また7シリーズについても劣化Sクラスだとして、どうしてもメルセデスに乗りたくない偏屈な人の車、と述べています。i8はハイブリッドではあるものの気に入った様子。
- 参考
- THE CLARKSON REVIEW: 2016 BMW M2
- THE CLARKSON REVIEW: BMW 520D M SPORT (2013)
- THE CLARKSON REVIEW: BMW I8 (2014)
- THE CLARKSON REVIEW:BMW M6
Audi R8

photo by AUDI AG
ジェレミーはドイツ車に対して概ね好意的であり、Audiもその例外ではありません。中でもR8については、ランボルギーニ ガヤルドを購入した人(ジェレミー自身を含む)が後悔するような出来の車、として賞賛しています。
一方で、Audiは「サングラスをかけてスカしている奴が煽り運転をしている」イメージであり、そういった人たちが軒並みBMWからAudiに乗り換えたためBMWに乗りやすくなった、といった表現もしています。
参考:The masterpiece that just sneaked in – The Sunday Times
AMG CLK63 ブラックシリーズ(愛車)

photo by nakhon100
「Power is everything.」という名言も残しているように、ジェレミーがパワー至上主義者なのはご存知の通り。そんなジェレミーにぴったりなのが6.2L V8という馬鹿げたスペックのエンジンを載せたAMGであり、このCLK63は試乗してすぐに契約書にサインした、というほど惚れ込んだ車です。
AMGのなかでもブラックシリーズというさらにスパルタンなモデルであり、試乗時はその凶暴なパワーと危なっかしいハンドリングに心を奪われ、乗り心地などのマイナスポイントも一切気にならないほど夢中になったというほどの入れ込み具合。Top Gear本編でも何度か登場しています。
参考:Turnip boy has softened its black heart – The Sunday Times
ジェレミーは他にもSLやMクラスのAMG、さらにSLS ロードスターも購入したこともあるそうですが、最近のダウンサイジングターボ化されたAMGには少し不満があるようです。ただAMG GT Sはドイツ版マッスルカーとしてお気に入りの様子。
ポルシェ

photo by Abdullah AlBargan
Top Gearでは散々ポルシェに文句を言っていたジェレミーですが、レビューではポルシェの性能について非常に高く評価しており、スーパーカーが軒並み異次元の価格になってしまった現代でコスパの良いスポーツカーはポルシェだけ、とも言っています。
ポルシェには非常に多くのグレードラインナップがありますが、ジェレミーがお勧めするポルシェの選び方は単純、2番目に安いモデル(Sモデル)を買うことだと言います。その理由は、
- スポーツカーとして完成されているので屋根をなくしたら完成度が下がるのは当たり前(ただしボクスターは除く)
- 雪国でもない限り4WDは車重が増えるだけ
- 一番安いモデルではないので馬鹿にされないから
とのこと。またケイマンやボクスターのようなピュアスポーツカーはやっぱりMTが良いとも述べています。
参考:THE CLARKSON REVIEW: PORSCHE 911 CARRERA 4S (2013)
一方でカイエンやパナメーラについては、よく出来た車なので運転しているときはいいが、車を停めて外に出たときに醜悪な見た目に絶望する、としてエクステリアをこき下ろしています。またポルシェが嫌いな理由として、薀蓄を傾けるポルシェオタク(ハモンドを念頭においていると思われ)が嫌いだから、というのがよく挙げられています。
ジャガー XE

photo by Jaguar MENA
近年ジェレミーのレビューの中で存在感を増しているのがジャガー。エクステリア、走りともに素晴らしく、特に3L V6エンジンを搭載したXE Sモデルについては、BMW M3やAMG C63よりも賢明な選択だとして高評価を与えています。ハモンドもXEを賞賛しており、最近導入されたディーゼルも出来が良いとしています。
その他のXF、XJについても車の出来自体の評価は高め。錦織圭の愛車で有名なFタイプも今世界一かっこいい車と称し、ディファレンシャル付きのV6エンジンモデルをおすすめしています。
ランドローバー レンジローバー

photo by Jason Lawrence
実は内心レンジローバーのディーゼルにはどんな車もかなわないと思っているが、それを言ってしまうと番組にならないので他の車にも乗っている、とジョークを飛ばすほど、ジェレミーはレンジローバーを高く評価しています。
砂漠のロールスロイスの異名の通り、オフロードの走破性とリムジンのような快適性を備えていることがその大きな理由。イヴォーク、ディスカバリーなど、ランドローバー社のあらゆる車に好意的なレビューを書いています。
ジェレミーにはSUVとしてまずレンジローバーが基準にあるため、Gクラス、カイエンなどはあまり好きではないようです。最近のランドクルーザーやプラドに関してもジェレミーの評価は今ひとつ。
ちなみに日本でも2016年末からディーゼルエンジンが選べるようになりました。
参考:THE CLARKSON REVIEW: RANGE ROVER LWB 5.0 V8 SUPERCHARGED (2013)
グランドツアーではシーズン1の「エピソード12」で登場。
ベントレー コンチネンタルGT V8

photo by Teymur Madjderey
速い、内装も良い、4人乗れるし中身はVWなので信頼性も期待できる、という点から、世界で最高の車の1つだと評価しています。お金持ちの間ではW12エンジンのモデルの方が人気のようですが、ジェレミーはV8の方がお気に入り。
対象的に、ジェームズメイはコンチネンタルの中ではW12エンジンを搭載したGTスピードが一番良い、としているそうです。
こういう車を買える頃には禿げたおっさんになっているので、コンバーチブルや派手な色は絶対に選んではダメだと釘を刺しています。
- 参考
- THE CLARKSON REVIEW: BENTLEY CONTINENTAL GT V8 (2012)
- THE CLARKSON REVIEW: BENTLEY CONTINENTAL GT V8 S (2015)
ロールスロイス ファントム

photo by Billy Wilson
説明不要のイギリス産高級車、ロールスロイス。フラッグシップであるファントムは世界最高の車として設計されており、現実世界で一番の移動手段だとして手放しの賞賛を送っています。一回り小さいゴーストについては、BMW 7シリーズの影がちらつくのが少し気になる様子。
参考:Rolls-Royce Phantom II: Get a grip — it’s only a Roller
シトロエン DS3

photo by
Diego A
プジョーを始めフランス車にはあまり良い印象を持っていないジェレミーですが、このDS3については、最高のコンパクトカー、理想のファーストカー、運転するためだけに外出したくなる車、とポジティブな意見が並びます。エンジンの回り方に加え、荷室などの実用性もありロングドライブもできる、というのが主な感想。
一方で、ベースとなっているC3については酷い車、DS3カブリオレはガソリン代を払ってくれるとしても運転したくない、と辛辣なレビューとなっています。
参考:THE CLARKSON REVIEW: CITROËN DS3 (2010)
アルファロメオ ジュリア クアドリフォリオ
ジェレミーは、アルファを所有することは車と家電製品を見分けるために必要な儀式だと述べています。これは文字通り家電の意味ではなく、良い車と道具的な車の比喩だと思われます。
新しく発売されるジュリア クアドリフォリオについては、サッカーEURO 2016でアイスランドがイングランドを倒したことになぞらえ、ついにアルファロメオがBMWより走行性能が優れた車を生み出した、と賞賛しています。
参考:THE CLARKSON REVIEW: 2016 ALFA ROMEO GIULIA QUADRIFOGLIO VERDE
グランドツアーではシーズン1の「エピソード10」でジェレミーが実際に試乗レビューを行っています。
Fiat 500

photo by Rob Albright
走りや快適性には少し難があるが、見た目が良すぎてそんなものが気にならないくらい欲しくなってしまうというのがFiat 500だそうです。
参考:Fiat 500 – The Sunday Times
ランボルギーニ ガヤルド(愛車)

photo by Ángel Álvarez
数々のスーパーカーを試乗してきたジェレミーですが、経済力があるにもかかわらず実際に購入したスーパーカーはさほど多くありません。ガヤルドも最初は購入したいと思うほど惹かれなかったようですが、LFAの時と同様どこかで心変わりして購入に至ったようです。
ガヤルドの見た目については歴代の車の中でもトップクラスにかっこいいとしており、また盟友ハモンドもガヤルドを購入しているそうです。
参考:THE CLARKSON REVIEW: LAMBORGHINI HURACAN LP 610-4 (2015)
ランボルギーニ アヴェンタドール

photo by Louis Rix
ランボルギーニはフェラーリやマクラーレンに比べて先進的ではないけれど、滅びゆくV12エンジンへのこだわりなど、決して速さだけを追い求めるのではない開発姿勢に共感しているそうです。
ペットとして飼い慣らすなら精密機械(マクラーレン)より恐竜(ランボルギーニ)の方がいいだろう、とはジェレミーの弁。
参考:THE CLARKSON REVIEW: 2015 LAMBORGHINI AVENTADOR
またウラカンについては、見た目はイマイチだが運転しやすく楽しい車であり、従来のランボルギーニ(見た目はいいが扱いづらい)とは真逆で興味深いとしています。
フェラーリ F355(愛車)

photo by mangopulp2008
ジェレミーはスーパーカーの中でも特にフェラーリについて熱く語ることが多く、実際に購入したF355に関しても、Top Gearの中でF355以降で美しいフェラーリが作られていない、とそのエクステリアを絶賛しています。
それ以降のモデルについても、マクラーレンは完璧に作られているけれど情熱を感じる458の方が好き、488は日常でも使いやすくなったので再びマクラーレンを追い抜いた、といったレビューもあり、やはりジェレミーにとってフェラーリが特別であることがわかります。
Top GearのMCであるジェームズメイもF430を保有しており、また最近488のファーストロットと迷った挙句458スペチアーレをオーダーしたようです。
参考:THE CLARKSON REVIEW: 2016 FERRARI 488 GTB
フォード フォーカス(初代)(愛車)

photo by Kieran White
ジェレミーは初代フォーカスを購入して10年以上にもわたり保有し続け、たまに乗っているそうです。実用性、走行性能、故障のなさなどどれをとっても気に入っているとのこと。
最近のフォーカスについてはグレードによって評価がまちまちですが、ダメな車ではないようです。。
参考:THE CLARKSON REVIEW: FORD FOCUS 1.6 ECOBOOST (2011)
フォード フィエスタ

photo by Dave Pinter
何よりも見た目が素晴らしく、走っていて楽しいので非の打ち所のない車だそうです。フォードは日本から撤退するという話もあるので、新車で買うなら今のうちかもしれませんね。
フォードGT(愛車)

photo by Marco Ely
ジェレミーが少年時代Ford GT40に憧れて以来の夢が現実になった車がフォードGTであり、Top Gearのフランススペシャルでも愛車として登場しています。かっこいいエクステリア、スーパーチャージャー付き5.4Lエンジン、意外な静粛性など、取り回しの悪さ以外のすべてに満足していたジェレミーですが、盗難防止用のイモビライザーの不具合によって手放すはめになってしまったという悲しいエピソードがあります。
参考:20 YEARS OF CLARKSON: FORD GT REVIEW (2005)
VOLVO XC90(愛車)

photo by PROhushypushy
今回レビューを漁ってみて一番意外だったのがこのボルボ。先代モデルはなんと3台も乗り継いだというほど活用しており、新型モデルについても、どうせオフロードなんて走らないのだから見栄を張らないならレンジローバーよりも良いと結論付けています。
主な理由として、北欧風の見事なインテリアに、3列シートで7人乗車してもさらに愛犬や荷物のためのまともなスペースがあるSUVである(バンではない、というのが重要)、という点が挙げられています。イギリスの富裕層はこの車で子供の送り迎えをする人が多いようで、子供の友達も一緒に乗せてあげようと思うとこの乗車人数が必要になるのだとか。
そうやってたくさんの人やモノを載せるのであれば、2台に分けるより巨大な車一台を走らせた方がエコだろうという、環境保護主義者への当てつけも含まれているみたいです。
The Grand Tour season 2が2017年12月8日より日本でも配信開始
ついに「グランドツアー シーズン2」の配信日が決定!
以前は年払い(3900円/年)しかできなかったAmazonプライムビデオに月額課金(400円/月)制度が導入され、またドコモとauのキャリア決済が可能になったのでクレジットカードを持っていない人でも簡単に登録、視聴が可能になりました。