ドコモが2017年の新しいプランとして「docomo with」を発表しました。うまく活用すればキャリアの回線を比較的安く利用できる面白いプランなので、詳しく紹介します。
目次です
docomo withの仕組み
指定機種を購入すれば、毎月1500円が割り引かれる
docomo withは、指定の機種(arrows Beと
Galaxy Feelなど)を購入すると、基本料金から毎月1500円が割り引かれる、という仕組みになっています。契約形態は、機種変、新規、MNPいずれもOK。
対象のプランはカケホプランから新しい家族向けシェアプランまで幅広く、パケットのプランも小容量から大容量までどれでも適用されます。
重要なポイントは、simカードをsimフリーのiPhoneなどに差し替えて使っても割引が継続される、というところ。この点については、記事の後半で詳しく解説します。
従来の月々サポートとは?
docomo withの真価を理解するためには、まず従来の「月々サポート」について知っておく必要があります。
ドコモ、au、ソフトバンクでは、現在新しい機種を購入すると「機種代相当の割引」を24ヶ月間受けられる仕組みになっています。ドコモではこの割引を「月々サポート」と呼んでいます。
例として、ドコモでiPhone 7(32GB、税込み82296円)を新規契約する場合の料金を考えてみます。
24ヶ月まで | 25ヶ月以降 | |
---|---|---|
カケホライト | 1836円 | 1836円 |
SPモード | 324円 | 324円 |
データパックS | 3780円 | 3780円 |
iPhone 7(24分割) | 3429円 | 0円 |
月々サポート | ▼2781円 | 0円 |
合計 | 6588円 | 5940円 |
月々サポートの額は機種や契約する時期によって変わりますが、機種の24分割購入が終わるまでの2年間毎月料金から自動で割り引かれ、上記の例ではiPhone 7 32GBが月々648円(税込)で購入できることになります。
これが俗にいう「実質価格」というものです。24ヶ月経過して機種代を払い終えた後は、機種代の支払い終了とともに月々サポートも消滅し、料金は通信料のみの請求に切り替わります。
機種変をすれば、また新しく月々サポートが適用されます。
docomo withでは割引が永久に続く
上記の通り、従来のプランでは割引が24ヶ月で終了してしまいますが、docomo withは25ヶ月目以降も永続的に1500円が割り引かれる、というのがポイント。
例として、対象機種であるArrows Be(税込 28512円)を新規契約したケースを考えてみます。
24ヶ月まで | 25ヶ月以降 | |
---|---|---|
カケホライト | 1836円 | 1836円 |
SPモード | 324円 | 324円 |
データパックS | 3780円 | 3780円 |
Arrows Be(24分割) | 1188円 | 0円 |
docomo withの割引 | ▼1500円 | ▼1500円 |
合計 | 5628円 | 4440円 |
このように、docomo withでは機種代を払い終えた後も継続して通信料から割引が行われるので、2年以上使った場合に通信料そのものを下げることが出来る、というわけです。
最新機種にこだわりがなく、同じ機種を2年以上使い続ける人向けのプランということになりますね。
対象機種を使う必要はない
docomo withの一番重要なポイントがこれ。
このプランに興味はあるけど対象となる二機種は使いたくない、iPhoneやXperiaが使いたい、という人もいるでしょう。結論からいうと、それも可能となっています。
このプランでは、対象機種を購入する、ということだけが条件なので、必ずしもArrowsやGalaxyを使う必要はないんです。
ガラケー時代より携帯電話の中には「simカード」という通信を行うのに必要なカードが入っており、このsimカードを自分の使いたいドコモやsimフリーのスマホに差し替えて利用してもdocomo withの1500円割引は継続されます。これは公式HPでも明言されています。
公式Link:docomo with – ドコモ
つまり、すでにドコモやsimフリーのiPhone、Xperiaなどを利用している場合、対象となるArrowsかGalaxyに機種変更(または新規契約)の手続きをした後simカードのみを差し替えれば、自分の好きな機種がdocomo withの料金で利用できる、というわけです。
購入したArrowsやGalaxyはそのまま未使用品としてヤフオクやメルカリで売り払えば、購入金額の何割かは回収できます。docomoの端末は格安simでもそのまま利用できるため、中古で売った時の価格が著しく低くなる、ということもないでしょう。
ドコモからdocomo with対象外の機種を購入してしまうとその時点で割引は終了してしまうので、別の機種を使う場合は既に持っている機種、またはAppleストアやオークションで入手した機種を使う必要があります。
古いiPhoneをキャリアで使いたい人には最適なプラン
上記の通り、docomo withはあくまでも最新機種に興味がなく、同じ機種を2年以上使い続けたい、という人がターゲットです。
特に6s以降のiPhone(6s、6s plus、se、7、7 Plus)はau、ソフトバンクで購入したものでもsimロックさえ解除すればドコモの回線でそのまま使えるので、6sやSEから当面機種変更するつもりがない人はdocomo withを検討してみる価値があります。
iPhoneはキャリアに関わらず長い間OSのアップデートが行われるため、同じ機種をずっと使いたい人にはandroidより有利です。6sなら未使用品が4万〜程度でも手に入るので、新古品のiPhone+docomo with、という組み合わせはアリでしょう。
手元にある5S(2013年モデル)が現在でもライトユーザーなら十分に利用できるレベルの動作速度なので、6sは東京オリンピックが終わる頃でも余裕で使えているはず。
シンプルプランなら月額422円になる
docomo withは、ドコモの新しい家族向けプランである「シンプルプラン」にも対応しています。シンプルプランは、同じデータ通信量をシェアし合う家族ならば月々1780円(税抜、+機種代)から使える、というプランです。
シンプルプランではカケホがつきませんが、家族内通話は無料。以下では、夫婦で5GBを分け合う場合を考えてみます。
夫 | 妻 | |
---|---|---|
基本料 | 1836円(カケホライト) | 1058円(シンプルプラン) |
SPモード | 324円 | 324円 |
シェアパック5 | 7020円 | 0円 |
シェアオプション | 0円 | 540円 |
docomo withの割引 | 0円 | ▼1500円 |
合計 | 9180円 | 422円 |
家族でシェアプランを利用する場合、シンプルプラン+docomo withを組み合わせると2人目以降の機種代を除いた基本料が税込 422円となり、かなり安くなります。
上記の表のケースでは、シェアプランを組まずにそれぞれが2GBのプランを契約した場合の料金は約12000円なので、毎月2000円以上は浮く計算になります。子供がいれば更にシェアパックを利用した時の節約幅は大きくなります。
中高生は最新のiphoneを欲しがる子が多いと思うので、カケホライトで契約する親がiPhoneを購入、docomo withで契約した子供のスマホと交換してsimカードを入れ替えて使う、といったことも可能。
まとめ
料金だけで言えば機種代を含めてもまだまだ格安simの方が安いですが、それでもキャリアの回線+実店舗による手厚いサポートを受けられるという点も考慮すれば決して割高とは言い切れない価格まで下げてきた感じはあります。
ドコモの場合は長年使っている人の割引、ドコモ光回線とのセット割、dカードによるポイントなど更に料金を下げる仕組みもあるので、家族の中に最新機種に興味がない人がいるのであれば要チェックのプランといえるでしょう。
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