先日愛用しているMacbook Pro 13 mid2014のディスプレイが点かなくなるというトラブルに襲われ、修理するはめになりました。その時の体験談を交えて、Apple公式に持ち込みや郵送で修理を依頼する方法、そして保証切れの場合の修理料金について紹介します。
2017/6/11 Apple Careの情報を最新のものに更新しました。
Apple公式に修理を依頼する方法
MacやiPhoneなどApple製品が故障した場合、公式の修理に出す方法は大きく分けて3通りあります。
- AppleストアのGenius bar(ジーニアスバー)に持ち込んで修理
- Apple公認の正規サービスプロバイダに持ち込んで修理
- Appleに連絡して引き取りに来てもらい修理
一度非公式の修理に出してしまうと二度と正規のサポートを受けられなくなるので注意が必要です。
Genius bar
故障したApple製品をジーニアスバーに持ち込むのが最も一般的な修理方法になります。ジーニアスバーは各アップルストア内に設置されており、利用するには事前予約が必要です。詳しい利用方法はこの記事で紹介します。
公式Link:Genius Bar – Apple
Apple公認の正規サービスプロバイダ
アップルストアは東京や大阪など限られた大都市にしか店舗がありません。気軽にアップルストアに足を運ぶことができない地域に住んでいる場合は、Apple公認の正規サービスプロバイダに修理を依頼することになります。
正規サービスプロバイダとしては、
あたりが有名です。ビックカメラやカメラのキタムラはすべての店舗で修理受付をしているわけではないので、上の公式HPから要確認です。
上記以外の正規サービスプロバイダは、Apple公式↓から検索可能です。ジーニアスバーと同様、利用には事前予約が必要な場合がほとんどです。
公式Link:場所を検索 – Apple
郵送で修理を依頼(一番おすすめ)
持ち込み修理ではなく郵送でAppleに修理を依頼することもできます。持ち込み修理を依頼する時間が取れない場合や、iMacのように持ち込みが難しい個体の修理は郵送修理が楽です。
まず電話やチャットでAppleの診断を受けた後で製品を引き取りに来てもらい修理、という流れになります。一方的に送りつけることはできないのでちゃんと手順を踏む必要があります。こちらもこの記事で詳しく紹介します。
Genius Barの利用方法
Genius Barを予約
ブラウザから予約
Appleストアにあるジーニアスバーを利用するには、まず事前予約が必須です。ジーニアスバーの公式ページを開き、「ハードウェアのサポートを依頼する」→製品、症状を選択→持ち込み修理、と進みます。
最寄りのアップルストアを選択して予約します。ジーニアスバーはかなり混み合っており、3日後くらいまでは予約がとれないことが多いです。時間があわない場合は後述の郵送修理の方が早いと思います。
「Appleサポート」アプリから予約
2017年1月にアップル公式のサポートアプリがリリースされ、iPhoneやiPadを持っている人はアプリから簡単にジーニアスバーの予約ができるようになりました。
まずAppleサポートアプリをDLします。↓
Apple IDでログインすると自分の利用しているApple製品が表示されるので、サポートを受けたい機器、症状を選択します。
ジーニアスバーを予約する場合は、ページ下部の「すべて表示」→「持ち込み修理」を選択します。
位置情報(GPS)の利用をサポートアプリに許可すると、最寄りのアップルストア、および正規サービスプロバイダが表示されるので、持ち込みを依頼したいアップルストアを選び、予約したい日時を選択すればOK。
アップルストア以外の正規サービスプロバイダはアプリからネット予約することはできません。直接電話などでの予約が必要になります。
Genius Barにチェックイン
予約当日になったらアップルストアへ向かいます。今回は表参道店へ行ってきました。ここでチェックインが必要になるのですが、チェックインと言っても単に店員さんにジーニアスバーを予約している旨を伝えるだけでOKです。
アップルストアの公式アプリにログインしておき、かつ位置情報の利用を許可していればスマホからでもチェックインできますが、店員さんを捕まえて直接ジーニアスバーを予約してます、と伝えた方がスムーズです。
アップルストアの店員さんは全員iPadを携帯して店内の状況を共有しており、チェックインを済ませると担当の方が出てきて診断が始まります。
状況を伝えると色々な機器を用いて症状を診断してくれます。保証が切れていてもジーニアスバーでの修理見積もりは無料です。
今回の診断結果はそのまんまディスプレイの故障、そしてSSDのデータ読み取りができない、という状態でした。その場で修理を依頼するか、あるいは見積もりだけもらって後日修理依頼をするという選択肢があります。
今回は見積もりだけもらって帰宅し、少し考えた上で郵送修理、という流れとなりました。ジーニアスバーでそのまま修理に出す場合、クレジットカードで支払うときは先払いになる(正確には与信枠が確保される)ので少し注意が必要です。現金払いの時はもちろん後払いになります。
カード払いであれば、修理完了後に自宅まで郵送してもらうことが可能です。現金で支払う場合は、店頭で受け取る必要があります。
Appleに郵送で修理を依頼
郵送で修理を依頼する場合は、ジーニアスバーの公式ページで持ち込み修理ではなく、電話サポート、またはチャットを選択します。今回チャットがうまく繋がらなかったので電話サポートを利用しました。保証切れでも修理依頼の電話サポートは無料です。
Appleのアカウントでログインしていれば面倒なシリアルナンバーの入力を省略できます。電話番号を入力すると、すぐに折り返しで電話がかかってきます。電話番号の入力は国番号(81)から始まる形式が指定されているため、最初の0を抜いて入力します。
例:電話番号が09012345678ならば、「9012345678」と入力
上記のAppleサポートアプリからであれば、ワンタップでサポートと電話と繋ぐことができます。
電話で症状などを伝えるとサポートから見積もりがもらえます。今回は先に診断を貰っていたので、すぐに引き取り修理の流れとなりました。カード払いの時は先払い、代引きはもちろん後払いとなります。
症状に対してどんな対応をしてみたか?、というのは修理の受付の前にかなり細かく聞かれるので、自分で試せる対処法は一通りチェックしておく必要があります。
また修理受付に際しApple IDに登録したメールアドレスの確認が行われるので、電話サポートの人に読み上げられると恥ずかしい字面のアドレスなどを登録してある場合も要注意。
クロネコヤマトがMacを引き取りに来る
電話で見積もりをもらって郵送修理を依頼すると、Appleが手配したクロネコヤマトのパソコン宅急便がMacの引き取りに来ます。この日付、時間は指定可能です。梱包はクロネコヤマトが行うので箱などは一切必要ありません。ちなみに送料は無料でした。
無事修理されたMacが戻って来る
修理には3日から5日かかるということだったのですが、引き取り翌日の朝には修理開始のメール、その日の夕方には修理完了のメールが届き、引き取りからわずか2日後に修理されたMacが帰って来ました。
Appleロゴ入りのクリアファイルに書類が入っています。今回は先にジーニアスバーでもらった診断書を添付したので修理が早かったのかもしれません。
請求書はMacとは別に後日送られてきます。
保証の切れたMacの修理費用
Macの一律修理料金
恐れていた保証切れのMacの修理費用について。今回初めて知ったのですが、自然故障のMacの修理費用は上限が決まっているんです。
一律修理料金(1段階) | 一律修理料金(2段階) | 参考:Apple Care | |
---|---|---|---|
MacBook | 33000円 | 53000円 | 23800円 |
MacBook Air(11,13) | 33000円 | 53000円 | 23800円 |
MacBook Pro 13 | 33000円 | 53000円 | 25800円 |
MacBook Pro 15 | 39000円 | 65000円 | 35800円 |
アダプタ | 6200円 | × | – |
バッテリー | 13800円 | × | – |
iMac | 47000円 | × | 20800円 |
Mac Pro | 47000円 | × | 23800円 |
保証切れのMacがどんなに壊れていようとも、自然故障である限りは上記の一律修理料金で直してもらえます。一律修理というのは、不具合のある場所を全て正常に直してくれるという修理サービスになります。
修理後の保証は90日間。その場で直せるような軽微な故障に関してはもう少し安くなることもあるようです。
上記の価格はApple Storeのジーニアスバーのものであり、ビックカメラやカメラのキタムラなどの「正規サービスプロバイダ」とは料金体系が異なります。些細な故障であれば、Appleよりもこれらの正規サービスプロバイダの方が融通を利かせた料金にしてくれることもあるようです。
古いMacに高額の修理費用がかかるケースでは、買い替えも検討したほうがいいかもしれません。
関連:【無料】MacをApple公式のリサイクルセンターに処分してもらう手順
2016年秋に値上げ
2016年秋より修理価格が改定され、MacBook全般の修理費用が2段階制となり実質値上げとなりました。
僕が修理に出したとき(2016年春)はディスプレイ故障でも33000円で直してもらえた↓のですが、現在はお大掛かりな故障はすべて2段階目の料金が請求されるようです。
従来の修理料金だとApple Careの有用性が皆無だったため、値上げもやむを得ないといったところでしょうか。
2017/6追記 2017年モデルのMac発売にあわせてApple Careにも変更が加えられました。加入できる期間が本体購入から30日以内に短縮、MacBook Proは微妙に値上げ、その代わり水没などの故障も割引価格で有償修理が可能に、ということのようです。
修理見積もりや送料は無料
上記の通り、保証が切れていても送料やジーニアスバーでの見積もりは無料です(ジーニアスバーでの見積もりと郵送修理でかかった料金は全く同じでした)。
電話での修理依頼も無料ですが、電話サポート自体は有料とされているので、電話で見積もりだけもらって修理に出さなかった場合は有料になるかもしれません(未確認です)。
「パーツ交換」の方が「一律修理」より高い?
Apple Storeによると、ディスプレイの「交換」を依頼すると7万円以上かかるが、「一律修理」なら上記の表の料金で済む、というイマイチよくわからない説明でした。
「一律修理」でもディスプレイ自体は「交換」されて戻ってきたのでますます摩訶不思議な制度なのですが、とにかく自然故障である限り上記の表の料金以上の金額を請求されることはありません。
水濡れや外部からの衝撃による破損が確認された場合は「一律修理」を依頼することはできず、「パーツ交換」により高額な請求がくるようです。