iPadで電子書籍を読む!自炊PDFリーダーを比較!

pdf expertの赤いアイコンとGoodNotes 5の白いアイコンが並んでいます

iPadのPDFリーダーアプリを「GoodNotes 5」と「PDF Expert 6」を中心に比較してみます。

どのアプリもそれぞれ強みが違うので、人それぞれの使い方に合わせて選択、または併用する必要があります。

GoodNotes 5とPDF Expert 6の比較

機能の比較表

GoodNotes 5PDF Expert 6
ペンの使い勝手
手書きOCR×
ハイライト
その他の入力機能
縦書き文字認識×
辞書検索
横断検索
PDF結合、ページ入れ替え
PDF目次機能
クラウド連携○※
見開き表示×
パスワード設定×

GoodNotes 5の方が優れているところ

good notes 5のアイコンです

大前提として、GoodNotes 5は「ノートアプリ」、PDF Expert 6は「ファイラーアプリ」という出発点の違いがあります。

ノートアプリであるGoodNotes 5の方が「新しく書き足す機能」全般については優れています。

よく使う色やペンの太さを3種類ずつツールバーに常駐させておくことができ、切り替えもワンタップで出来ます。

Good Notes 5の手書きペンについての解説です

画像をフリーハンドでトリミング、投げ縄で要素を回転、一つ戻る、一つ進むボタンによる微修正などかゆいところに手が届く仕様になっています。

Good Notes 5の入力ツールの紹介です

また海外産のアプリでありながら「縦書き文字」の選択、検索に対応しているのが大きな強み。

縦書き文字の検索に対応したGoodnotes 5

手書き文字のOCR認識による検索も便利ではありますが、やはり完璧ではないので「後から重要なところを見返すための機能」としてはそこまで信頼できません。

Good NOtes 5の手書き検索機能

全ファイルの横断検索をした際に該当文字列を含むページがサムネイル表示される点も○。

Good Notes 5で全ファイルの横断検索

PDF Expert 6の方が優れているところ

pdf expert 5のアイコン

PDF Expert 6は、手書きに関してはノートアプリより機能面で劣るものの、4本のペンの設定を保存※しワンタップで切り替えられるなど、既存のファイルに注釈を加える程度であれば十分に使えます。

PDF expertの手書きペンを色、太さ、透明度の違いで書き分けています

ツールバーからハイライトを選択(下線、取り消し線もあり)してOCR認識された文字をなぞるだけでアノテーションをくわえることができます。

PDF expert でハイライト、下線、取り消し線をつけたテキストです

重要なところにマーカーをいれながらPDF書類を読みすすめるのは非常に快適。

2Pの見開き表示に対応したので、自炊PDFファイルなどもより見やすくなりました。

PDF expertで2pを見開き表示

またPDF Expert 6で加えたハイライトのリストや目次(ブックマーク)はPDFファイルに埋め込まれるため、他の汎用PDFリーダーアプリでも表示が可能。

対して、2019年2月下旬のアップデートでGoodNotes 5にもアウトライン(目次)機能が実装されましたが、あちらは既存のPDFファイルの目次は表示不可、かつ新しく作成したアウトラインはGoodNotes 5アプリ内でしか表示できないので使いづらいです。

PCのアプリでPDF expertの注釈を表示

PCの他社アプリでもハイライトのリストが表示される

pdf expertでつけた目次をPCのアプリで表示

PCの他社アプリでも目次が表示される

このように、特定のアプリでしか使えない機能に依存しておらず、違うアプリに乗り換えたとしてもそれまでの作業が一切無駄にならずに引き継げる汎用性というのがPDF Expertの一番の強みです。

他のノートアプリが一方通行のバックアップしかできないのに対し、PDF Expert 6は「フォルダ単位で相互同期」ができるのも○。

クラウドドライブの相互同期

PDFファイルだけでなく、様々なファイルをPC、スマホ、iPad間で共有するのに役立ちます。

PDF Expert 6はアプリをパスコードでロック、さらにPDFファイル自体にもパスワードを設定できるなど、書類の保護機能も充実しています。

PDF expert 6でパスワードロックされたファイルを開く

結局どちらがいい?

縦書き文字の認識、手書きOCRによる検索がどうしてもほしいなら現状GoodNotes 5しか選択肢がありません。

対して、PDF Expert 6は見開き表示、ハイライトのリストや目次(ブックマーク)の埋め込み機能など、PDFファイル全般の扱いに関してはGoodNotes 5より優れています。

手書きに関しても、ノートアプリほどではないものの既存のPDFファイルに注釈を加える程度なら必要十分の機能と操作性があります。

結局どちらのアプリも一長一短であり、人それぞれの使い方にあわせて選択、または併用するしかないでしょう。

Noteshelf 2とNotabilityはPDFリーダーとしては使えない

noteshelf 2の緑のアイコンとnotabilityの青いアイコンが並んでいます

その他の有名なノートアプリとして「Noteshelf 2」、「Notability」があります。

これらは「完全なノートアプリ」であり、PDFファイルを取り込んでも文字選択や辞書検索ができないのでPDFリーダーとしては使えません。

ただし、この2つのアプリは「音声録音」に対応している他、Noteshelf 2は最も豊富なペンのバリエーションと切り替え機能、Notabilityは2つのファイルを並列表示できるなど、それぞれ独自の強みを持っています。

noteshelf 2のペンのバリエーション

Noteshelf 2は手書きのバリエーションが豊富

notabilityで2つのファイルを並列表示

Notabilityは2つのファイルを同時に表示できる

手書きノートアプリとしてはGoodNotes 5だけでなくこれらのアプリも検討してみる価値があります。

手書き機能が不要ならi文庫HDかBooklover

i文庫HDのアイコン

手書き注釈がいらないのであれば、「i文庫HD」アプリがおすすめ。

日本産のアプリなので縦書き文字、右開きにも対応。

i文庫HDのスクリーンショット

アプリ内のブックマークとしてしおりを挟んだり、ハイライトを加えることもできます。

現在はニコニコ動画で有名なドワンゴに買収されており、新機能の追加などはなくiOSのバージョンアップに合わせたアップデートのみが継続されています。

もう一つ、「Booklover」というアプリもチェックしておくといいでしょう。

まだ未完成な部分も多いですが、アプリ開発者が精力的にアップデートに勤しんでおり、将来的には既に進化が止まったi文庫HDよりも良いリーダーアプリになるかもしれません。