コスパ最強!?富士フイルムのミラーレス「XT-20」をレビュー!

FUJIFILM XT-20の外観

独特の「フジカラー」が癖になる富士フイルムのミラーレス。そのフラッグシップモデルである「X-Pro2」、「X-T2」と同じセンサー、画像エンジンを持ちながら価格を抑えた廉価版「X-T20」が登場。

半月ほどX-T20を使ってみたレビューを上位機種X-T2との仕様比較を交えて紹介します。

X-T20をX-T2との違いを元にレビュー

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スペックの違い早見表

両機種の詳細な違いは公式サイトの仕様比較を見てもらえればわかります。

絶対におさえておくべき重要な違いは以下の通り。

X-T20X-T2
重さ333g457g
防塵防滴×
動作環境0〜40℃-10〜40℃
フォーカスレバー×
感度ダイヤル×
タッチパネル×
SRオートモード×
4K F-log対応×
最速のメカシャッター速度1/40001/8000
液晶モニター上下チルト3方向チルト
SDカードスロット1枚2枚

一番の違いはフォーカスエリアの選択方法

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両機種とも、ファンクションキー(10箇所を自分でカスタマイズ可能)を押してからボディ背面の十字型のボタンを選択することでフォーカスポイントの移動を行います。

XT-20の背面

これらに加えて、X-T2ではボディ背面のフォーカスレバー(ジョイスティック)、X-T20ではタッチパネルによるフォーカスエリアの選択が可能です。

X-T20の場合、ファインダーを覗いたままタッチパネルは利用できないため、EVFを使いながらフォーカスエリアを選択するときの動作はやはりX-T2のフォーカスレバーの方が快適です。

タッチパネルの使い勝手は良好

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X-T20のタッチパネルは撮影時のフォーカス選択、撮影した写真のスライド、拡大などに利用できます。メニュー選択をタッチパネルで行うことはできません。

撮影時には、タッチパネルの動作を

の3通りから選択できます。液晶を見ながらスマホライクな写真の撮り方ができますし、誤タップ防止のためオフにすることも可能。

タッチパネルの反応は良好でAFも早く、実用性は十分です。

タッチパネルの利点

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上記の通り、X-T20ではタッチパネルを利用することでスマホと同じようなお手軽撮影が可能。X-T20のみに搭載されている「SRオート(完全おまかせモード)」もなかなか優秀なので、カメラの知識のない人にも馴染みやすいものとなっています。

「家族全員で使えるカメラ」、という点を考えると、家庭内でカメラ予算を確保する説得材料にしやすいというのはタッチパネル対応の意外な利点。

メカニカルシャッターの速度

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X-T2はメカシャッターの速度を1/8000まで高速化できますが、X-T20は1/4000が最速となっています。

ただしどちらの機種も電子シャッターの速度は1/32000まで対応しているので、明るい場所で明るいレンズを使ってボカしたい、という用途であればX-T20でも十分対応できます(電子シャッターに抵抗がなければ)。

本格派のX-T2、幅広い層にマッチするX-T20

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X-T2には防塵防滴、-10℃までの動作環境、物理感度ダイアル、SDスロット2枚差しによるJPG、RAWの振り分けなど、よりプロ仕様の機能が搭載されています。

その分X-T2の方がX-T20よりボディは大きく重量もありますが、ミラーレスはボディが小さくても性能のいいレンズはもれなく大きく重いので、100g程度なら誤差の範囲でしょう。

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一見するとよく似ている両機種ですが、細かくスペックを見てみるとよく住み分けがされていると思います。

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結論としては、ガチ派のメイン機ならX-T2、フルサイズのシステムを所有している人のサブ機、スマホやコンデジからのステップアップならばX-T20、という感じになるでしょう(サブ機として割り切るならX-T20と同時発売のX100Fもあるので悩ましいですが)。

その他、X-T20のレビュー

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動作は軽快でイライラ感はなし

起動、メニューの選択など全体的にキビキビ動作するので快適に利用できています。

アイセンサー(EVFと液晶モニターの切り替え)のみワンテンポ遅いのがちょっと気になりますが、特別な場合を除きEVFメイン、または液晶モニターメインというのを決めておけばさほど問題ないと思います。

AFもストレスフリー

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AFも速く、静止画ならば迷う場面も少ないです。

動体追従も在来線程度のスピードならかなり正確に捉えてくれます。下の写真はAF-C+トラッキング+連射で撮影したものから3枚抜き出してみたのですが、最後までしっかり電車にピントを合わせてくれています。

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フィルムシミュレーションが楽しい

富士フイルムのミラーレスの人気の秘訣は何と言ってもJPG撮って出しで最高の色合いがでるフィルムシミュレーション機能。ベタですが、カラフルな被写体とVELVIAの組み合わせは最高です。

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シミュレーションは撮影前に設定する必要がありますが、BKT撮影モードを利用すると最大3種類のシミュレーションを同時に撮影することができます。

バッテリー持ちは普通

ミラーレスというとどうしてもバッテリーがすぐ切れてしまうイメージですが、思っていたよりはマシという印象。流石に観光地などでシャッターを切り続けると1日は持ちませんが、普通の人なら予備バッテリー1個を持ち歩いておけば問題ないと思います。

micro-USB端子から充電可能

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X-T20にはmicro-USB端子がついているので、モバイルバッテリーを使った充電も可能。スマホと電源を共有でき、短期旅行では荷物を減らすこともできます。

デジカメとスマホをモバイルバッテリーで同時に充電

急速充電の可否については説明書にも記載がありませんが、バッテリー残量が2メモリの状態から2時間弱で満充電になることが確認できました。急速充電対応のモバイルバッテリーを使えば、充電時間は付属のバッテリー充電器を使う場合(150分)とほぼ変わらないと思われます。

電源を落とさないと充電はできないので、三脚に固定して充電しながら使う、といったことはできません、残念。

絶対に失敗したくない場面ではRAW+JPGで撮影できる

XT-20では、撮影した写真をRAWとJPGの最高画質で同時に保存することも可能。JPG撮って出しでも良い絵が撮れるのがフジのカメラですが、強い逆光のような状況では露出やWBをどれだけやりくりしても見た目通りに映らないことがあります。

旅行先の観光地でド定番の構図を撮影する場合など、絶対に失敗したくない状況ではRAWファイルも一緒に残しておけば、手ブレ以外はLightroomやPhotoshopで補正が効きます。

常にJPG+RAWで撮影したいこだわり派は、上記の通りSDカードを2枚使って振り分けが可能な上位機種X-T2の方がいいでしょう。

instagram用の正方形写真も撮影できる

インスタにアップロードするための正方形写真も撮影可能。ファンクションキーに割り当てることで、すぐに画像のタテ・ヨコ比率を切り替えることができます。

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3:2、1:1、16:9の他、パノラマも選択できます。

その他、機能については公式にWEB版の説明書(付属の紙説明書と全く同じ)が公開されているので、購入前に機能面について詳しく調べたい方はそちらを熟読するといいでしょう。

手ブレには細心の注意が必要

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FUJIFILMのミラーレスはボディ内手ぶれ補正がついていないため、いい加減な撮り方をするとすぐにブレブレの失敗写真ができあがります。

レンズ側にも手ぶれ補正がない単焦点レンズを利用する場合、さらに注意が必要になります。特に飲食店など、つい周りの目が気になって雑にシャッターを切ってしまいがちな場面などは要注意。

フィルム時代を思い起こさせるカメラ

富士フイルムのカメラ全般に言えることですが、バシバシ撮りまくってから気に入った写真を選び後で補正する、というよりは、シャッターを切る前に設定を色々考えてフィルムシミュレーションのJPGで完成させる、といった使い方が似合う気がします。

そういう点では、撮影枚数が限られていて無闇矢鱈にシャッターを切ることができなかったフィルムカメラ時代にも通じるものがあります。この辺りの味付けはフィルムメーカーであるフジならでは。

まとめ

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評判通り最新の富士フイルムのミラーレスの画質は素晴らしく、センサーサイズがAPS-Cということを考えればJPG撮って出しのクオリティに関しては文句のつけようがありません。

出来る限り画質の良いカメラが欲しい、というビギナーで予算が合うのであればX-T20は最善の選択といえるでしょう。安定した画質で撮影できるキットレンズも単品で買うと6万前後の値がついていますが、ボディとレンズキットの価格差は3万ほどであり、記事のタイトル通りレンズキットのコスパは群を抜いています。

これから新品を購入する、という条件ならば旧モデルであるX-T1、X-T10は候補から外してしまった方が後々に後悔することはないはず。カメラのキタムラの通販ならば36回払いまで手数料が無料なので、定価でローンを組むことも可能。

上記の通り手ブレだけは注意が必要ですが、意識しておけば失敗は最小限に抑えられますし、最終的には三脚を使うだけで解決できます。

ただ、X-T20はフラッグシップモデルと比較すれば明らかな下位機種であり、すでにカメラのイロハを知っている中級者以上にとっては、画質以外の細かな機能面で不満がでる可能性が大いにあるため、店頭で上位機種X-T2との比較をしっかり行ってから購入することをおすすめします。

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