KUSANAGIでWordPressサイトを稼働、または既存のサイトを移転する前にチェックしておくべき設定を紹介します。
特にサーバーを引っ越しする場合、パーミッションを適切に設定しないとテーマやプラグイン、画像などがうまくインポートできないことがあります。
FTP入力をスキップする
初期状態のKUSANAGIではプラグインのインストール、WordPressのインストール時などことあるごとにFTPのパスワードを求められ煩わしい上、正しいkusanagiユーザーのパスを入力しても弾かれてしまうケースがある。
そこでこのFTPのパスワード入力自体をスキップすることで解決することにする。
まず現在利用しているテーマの「functions.php」の権限を777に変更して編集できるようにする。
# cd /home/kusanagi/プロファイル名/DocumentRoot/wp-content/themes/テーマディレクトリの名前 #編集可能なパーミッションを設定 # chmod 777 functions.php
テーマのfunctions.phpに以下の内容を追記。
/* kusanagiユーザーのFTPパス入力をSkip */ function set_fs_method($args) { return 'direct'; } add_filter('filesystem_method','set_fs_method');
これでFTPパスの入力の必要はなくなる。
functions.phpはテーマごとに存在するので、テーマを変更した場合はもちろん記述しなおす必要がある。
また記述した後はfunctions.phpのパーミッションを元に戻しておく。
# cd /home/kusanagi/プロファイル名/DocumentRoot/wp-content/themes/テーマディレクトリの名前 #編集可能なパーミッションを設定 # chmod 644 functions.php
WordPressを使い始める前に所有者、パーミッションの設定を変更する
KUSANAGIの初期設定状態は権限がガチガチに固められており、そのままサイトの移転をしたりアップデートをしようとするとパーミッションの問題で色々とうまくいかないことがある。
KUSANAGI + WordPressの運用を始める前にいくつか変更を行っておく。
まずwp-contentディレクトリにある「upgradeディレクトリ」の所有者、グループをkusanagiに変更。
# cd /home/kusanagi/プロファイル名/DocumentRoot/wp-content #所有者、グループをkusanagiにする # chown kusanagi:kusanagi upgrade
次に「themes」、「plugins」、「uploads」ディレクトリの権限を777に変更する。
2019年2月時点では「themesディレクトリ」のみ変更が必要。
# cd /home/kusanagi/プロファイル名/DocumentRoot/wp-content #themesディレクトリのパーミッションを777にする # chmod 777 themes
WordPressサイトの移転を行う場合、これらの操作を行ってから復元作業を実行する。
なおWordPressのサーバー移転は「UpdraftPlus」プラグインがおすすめ。
関連:【WordPress】UpdraftPlusプラグインで安全かつ簡単にサーバー移転をする方法
- KUSANAGI参考書籍
- ゼロからはじめるLinuxサーバー構築・運用ガイド 動かしながら学ぶWebサーバーの作り方
- 新しいLinuxの教科書
- 入門者のLinux 素朴な疑問を解消しながら学ぶ (ブルーバックス)
- 標準テキスト CentOS 7 構築・運用・管理パーフェクトガイド
- プロに管理してもらえるKUSANAGI搭載サーバー
- カゴヤ・ジャパンの「WordPress専用サーバー」
- CloudGarage(旧エクスクラウド)の「WordPressプラン」