iPadで自炊電子書籍を読むならi文庫HDは欠かせない

i文庫HDは、iPadが発売された当初から自炊電子書籍のReaderとして不動の地位を築いている老舗アプリです。いつのまにかニコニコ動画でお馴染みのDwangoに買収されていたようですが、しっかりアップデートも継続されています。アノテーション機能は弱いですが、単にしおりをはさみながら読むだけでいいのであれば、無駄な機能がなく使いやすいともいえます。

この記事では、i文庫HDの便利な機能を簡単にご紹介します。

しおり

i文庫HDのしおり機能は3種類あります。

ページにしおりをはさむ

文字通り、普通のしおりとしての使い方です。リスト上ではページ数だけが表示されます。

メモ

メモというより、しおりをつけたページに名前をつける、という方が正しいでしょう。普通のPDFファイルのメモとは違い、紙面には表示されません。リストからジャンプする際にわかりやすいように名前をつける、という使い方がメインになりそうです。

汎用のPDFソフトでつけたメモ(本アプリのメモではないので注意!)はちゃんと紙面上に表示されます。

文章にしおりをつける

文章の一部にしおりをつけます。リストには文章が表示されます。しおりをつけた文章には結果的にハイライトがつくため、アノテーションとしても使うことができます。

しおりのソート

上で述べた3種類のしおりはすべて同じリストに表示されます。手動で並べ替えることもできますし、自動でソートすることもできます。

しおりをつけたページだけサムネイル表示

おなじみのサムネイル表示機能ですが、しおりをつけたページがわかりやすく表示されます。しおりをつけたページだけを表示することもできます。

しおりをEvernoteに送信

これがこのアプリの強烈な強みですね。しおりのリストをEvernoteに送ることができます。響いた文章にしおりを挿入していくだけで、簡単に自分だけの読書記録が完成します。

しおりはi文庫HD上でのみ有効

このアプリでつけたしおりはPDFファイルには埋め込まれないため、他のリーダーアプリに転送してみても何も表示されません。

目次

PDFファイルに目次が埋め込まれていれば、リストからジャンプできます。i文庫HD上で目次をつけることはできません。PDF Expert 5(Documents 5)で先に目次を入れてからこちらで読むという使い方もいいと思います。

日本語の縦書きに完全対応

日本産のアプリだけあり、縦書き、右開きの自炊電子書籍も完璧に扱うことができます。小説や文庫本を読みたい人には最適です。

ページめくり

雰囲気を出すためのページめくりのエフェクトも秀逸です。邪魔ならオフにすることもできます。

タップでページめくりができるようにすることもできますし、その範囲も設定できます。この選択範囲に含まれる文章はしおりの挿入や検索ができなくなるので注意が必要です。

スライドバー

読書中に画面をタップしてメニューを呼び出すと、画面下にページめくりをするスライドバーが表示されます。これを使うことで、実際に本をパラパラめくる感覚で高速なページとばしができます。

クラウドドライブとの連携

Google Drive,Dropboxといったクラウドドライブから好きなときに電子書籍のファイルをダウンロードして本棚に加えることができます。ただし一度に大量の書籍をiPadに保存するのであれば、PCと有線接続してitunesから転送したほうが遥かに速いです。

その他の便利な機能

辞書

これは電子書籍の強みですね。文字を選択して登録した辞書で簡単に検索をかけることができます。

いろいろな言語の辞書を追加することもできます。

URLスキームに対応しているため、好きな辞書サービスと連携させることもできます。今度説明記事を書きます。書きました↓20150614

検索

電子書籍がOCR処理されていれば、簡単に検索をかけることができます。検索ワードは黄色いハイライトがついて一目で認識できるようになります。リスト表示も見やすく簡単にジャンプできます。

拡大率を維持

見やすいように拡大した場合、その拡大率を維持したまま読み続けることもできます。

タブ

タブで同時に複数のファイルを開いておくことができます。

ツイート

選択した文章をツイッターでつぶやくことができます。

まとめ

i文庫HDは自炊電子書籍黎明期から活躍しているアプリであり、動作も非常に安定しています。紙面への書き込み機能がいらないのであれば非常に満足度が高いです。

しおりを他のアプリに引き継げないことや、iPhoneとのユニバーサルアプリではないことが欠点ではありますが、自炊PDFリーダーとしては間違いなく選択肢の一つに入れておくべきでしょう。